早稲田大学国際教養学部 Study Plan(SP)の区分

Wさんインタビュー第3回

先日の取材でお答えできなかったSILSの学生の構成について、手元にある資料でわかる範囲でお答えします。

○SP1(Study Plan1)
定義:母語が日本語の学生で、日本語による科目履修(読解力、会話力、聴解力、文章作成能力共に)に支障のない学生。
カリキュラム内容
・英語科目が必修で、様々な英語力補強のプログラムを用意しています。
・英語能力が一定基準を超えている場合、英語科目の一部が免除されます。
・大学在学中の一年間の海外学習期間(留学)が必須。
・1年次に行われる基礎演習A等、一部の授業が日本語で行われます。

○SP2
Definition
・Students whose first language is not Japanese.
・Those students whose first language is Japanese, however, may choose to take Study Plan 2 if they expect to experience
difficulty in taking classes given in Japanese, or if they have resided in a foreign country for an extended period of time.
・These students are required to take Japanese courses according to their level.
Curriculum
・Students whose Japanese proficiency satisfies certain criteria are exempted from taking certain Japanese courses.
・Students whose English proficiency satisfies certain criteria are exempted from taking certain English courses.
・Study abroad is optional.
中には日本人で母語が日本語でずっと日本に住んでいるが、英語の能力が高く、SP2の学生として入学している人もいます。

SP1、SP2については早稲田大学SILSのホームページにも載っていますので、よろしければご参照ください。
http://www.waseda.jp/sils/jp/about/curriculum02.html

○SP3
200名ほど(100名はアメリカ、もう100名はアジア、ヨーロッパから)

○SP4
中国などからDD(ダブルディグリー制度)と呼ばれる留学制度を利用して早稲田に来ている学生
1年の留学から帰ってきた6~8学期の間、SP3、SP4の学生と一緒に勉強します。

 

早稲田国際教養 英語の授業

Wさんインタビュー第2回

(英語教育に関してさらに伺って参りたいと思います。Wさんの場合、週にどれくらい、語学としての英語の授業がありますか?)

私の場合、TOEFLのIPTで550点以上が取れたので、リーディングとリスニングは免除になっていて、週4コマですね。ライティング2回、スピーキング2回です。

リーディングとリスニングがある場合はさらに2コマずつなので、かなりの分量になりますね。

(なるほど。ライティングはレベルによって履修期間が異なるとの事でしたが、リーディングとリスニングの授業もレベル別ですか?)

入学前のプレイスメントテストでA~Zのクラスに分けられます。
Zクラスが1番レベルが高いです。

クラスによってリーディング、リスニングのレベル別の授業が行われます。

なおライティングは全員必修で、レベル別ですが、TOEFLのスコアとは別で、プレイスメントテストのライティングセクションでの出来によってレベルとクラスが分けられます。

(実際の授業の様子はいかがですか?)

SILSの英語の授業に関しては、高校のものと比較すると、より積極的に授業に参加して、とにかく声を出すことが求められますね。

グループディスカッションがたくさんあって、質問をしたり、どんどん意見を言ってほしいという雰囲気の授業が多いです。

ただしTOEFLのスコアは近くても、学生のタイプはそれぞれです。

例えば海外経験のある学生は話すのがが得意だが、ライティングが苦手というパターンも結構ありますね。

私のような国内生は文法やリーディングなどはしっかりしているが、しゃべるのは苦手、という人が多いです。

全体に雰囲気はよくて、お互いに助け合って授業を作っていくという雰囲気はあります。
(SILS生はしっかり勉強しているし、そういう意味ではW大っぽくないですね(笑))

他学部とは雰囲気が違うかもしれませんね(笑)。出席も求められますし、英語の授業の予習や課題等だけでもかなりの量ですので。

また、SILSの場合全員が留学するので、1年夏までの成績が重要になります。

しっかり成績を維持していないと、留学の時期が遅れてしまうこともあるようです。

その意味でもみんなしっかり勉強しなくてはという意識はあると思います。

(具体的にはどれくらいの成績を維持する必要があるのですか?)

SILSの規定では、1学期間の修得単位が10単位未満の学生が対象となるようです。
ちなみに、1学期間に修得できる単位の上限は21単位です。

Academic Probation(アカデミックプロベーション)という、いわばチェックが入るような状態に置かれます。

また、留学に関しては受け入れ先の大学にGPAを提出しなくてはならないので、一定成績を維持する必要がありますね。

 

早稲田国際教養 入学式、オリエンテーション、TOEFL、英語の授業他

早稲田国際教養 入学式、オリエンテーション、TOEFL他

今回は2013年度一般入試で早稲田大学国際教養学部に合格した、Wさんにインタビューさせていただきました。

Wさんインタビュー第1回

(早稲田大学国際教養学部の入学式、オリエンテーションの様子などを教えて下さい)

はい、早稲田大学の場合、入学式は毎年4月1日と決まっています。

そして例年翌日に学部別の入学式があります。

ちなみにSILS(早稲田大学国際教養学部)の場合、公式な場面ではなるべく英語を使うようになっていて、入学式のあいさつなども英語と日本語両方で行われていました。

オリエンテーションも一部英語で行われました。

ただSP1の学生に向けた履修登録などのオリエンテーションは日本語で行われるので、その点は心配しなくても大丈夫です。
(SP1というのは?)

SPはStudy Planの略で、1から4まであります。

SP1は4月入学の学生で、ほとんどが純ジャパ(海外経験が(あまり)ない、日本の高校出身の日本人学生)ですね。今年はたぶん600人くらいだと思います。
(なるほど、その他SP2,3,4は?)

SP2はその他学生で、日本語以外を母語とする学生が中心です。帰国子女向けの入試を受けて入学する学生ですね。

SP3は交換留学生です。アジアとアメリカの学生が中心です。

SP4はアジアからの留学生です。

(SP1と2はどのように区分されるのですか?入学する時点ではすでに決まっているので?)

はい、SP1と2は入試の区分で大学によって分けられるので、入学の時点ですでに決まっていますね。

SP1と2の大きな違いは、SP1は英語が必修で、SP2は日本語が必修です。SP1は英語をしっかりやることになりますし、SP2だと日本語の授業がありますね。

ちなみにSP1でも海外経験のある学生は結構多いです。

(なるほど、SP1の英語の授業について教えて下さい)

まず入学式の前の3月20日にTOEFL ITP(TOEFLの団体試験)によるPlacement Testがありました。また同時にライティングのテストもあって、これは学部独自のものでした。

少し記憶が曖昧なのですが、今年は犯罪を題材に、自分の意見を書きなさいというものでした。

制限文字数などはなくて、一定のスペースに英文を書くというものですね。
制限時間は20-30分くらいだったと思います。

また、問題の後に、3行くらいのスペースで、今までの英語学習経験を書けという質問がありました。

(なるほど、TOEFLとライティングテストの結果で英語の授業が決まるわけですね)

基本的にはそうですね。SILSの英語の授業はリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングがあるのですが、TOEFLが550点以上だと、リーディングとリスニングは免除されます。

スピーキングに関しても一定点を取ると免除されるのですが、免除となった場合も自由選択で取ることができます。

TOEFLの点数が高くても、スピーキングは苦手という人もいて、スピーキングの授業を自由選択で取る人は結構多いようです。

(ライティングはいかがですか?)

ライティングだけは全員必修で、生徒ごとにレベルが異なります。

授業は1年の春学期から受け始めますが、生徒によって、受け始める授業の
レベルが異なります。

例) パターン1 1年春学期にLevel1→1年秋学期にLevel2→2年春学期にLevel3
パターン2 1年春学期にLevel2→1年秋学期にlevel3
パターン3 1年春学期にLevel3

このように、プレイスメントテストでLevel3に選ばれた生徒(パターン3)は同学年のなかでも一番早くライティングの授業を終えることができ、Level1から授業を受け始める
生徒は、ライティングの授業を終えるのに一番長く時間がかかります。

ですから、プレイスメントテストのライティングセクションは事前に対策をしておくと
後々得をするかもしれません。

(英語の授業は週にどれくらいありますか?)

リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングで各2単位ですね。

(リーディングやリスニング等が免除されている場合は、自分の好きな授業を取ることができるのですか?)

はい、むしろ必ず何か取らなくてはいけないことになっていて、自由選択ではあるのですが、言語の英語の授業がない分、ゼミや演習など、他の授業を必ず履修することになります。

(それだけ英語の授業があるとなると、単位が取れなかったりすると大変なことになりそうですね)

そうですね、成績に関しては特に留学に関連してくるので、成績をチェックしている先生がいるそうです。

(次回に続きます)

早稲田国際教養留学 学内生インタビュー

今回はWasedaSILS.comのオンラインレクチャーを利用し、早稲田大学国際教養学部に合格されたKさんに、早稲田大学国際教養学部の様子を留学制度などを中心にインタビューさせていただきました。

(今回は早稲田大学国際教養学部の留学の様子を詳しく伺えればと思います。国際教養学部では基本的に全員が留学するそうですが?)

そうですね。SP1だと基本的に強制ですね(笑) ただ経済的事情などで留学が困難である場合など、レポート等を提出して免除されるケースもあると聞きました。

(SPというのは?)
SPはStudy Planの略で、いわば語学や履修の区分けですね。

SP1というのは日本語を母語とする人で、人数は一番多いです。
自分の学年だと大体300-400人程度だと思います。

ちなみにSP2は英語を母国語とする人、SP3,4は9月入学の人などです。

(なるほど、SPによって履修が異なったりするのですね?)

そうですね。基本的にどのSPかは最初の申請で決まって、カリキュラムが変わってきます。例えば英語を母国語とするSP2だと語学の英語の授業はありません。また日本語のゼミもないです。

一方SP1だと基本的に留学することになります。
(留学先はどのように決まるのですか?)

1年の10月に早稲田大学内の選考があります。そして12月に結果が出ます。
留学可能な大学のリストがあって、自分の時は第7希望まで書いて出すように言われました(笑)

(10月に選考となるとかなり早めから準備が必要そうですね)

そうですね。国際教養学部に入学すると早い時期から留学準備のオリエンテーション等があります。
またTOEFLのスコアが必要ですのでこれも早くから受ける必要あります。
さらに10月に応募して、決定後はビザの手続き等もあるので、早め早めに準備する必要がありますね。

(選考基準はどのようなものですか?)

基本的に早稲田大学全体でのセレクションになります。

ですので国際教養学部だけではなく、他学部の学生も含めて選抜され、留学先が決まるという形ですね。

評定平均、TOEFLの点数、エッセイ、成績、教授からの推薦状(簡単な紹介状)、そういうもののの全部の総合点で決まっていく感じでしょうか。

留学には主に2種類ありまして、交換留学と語学留学があります。

おおざっぱに言うと交換留学は現地大学の授業を取って単位編入するもので、語学留学は留学生向けの語学研修を海外で履修する形です。

もちろん交換留学の方が高い成績が必要で、大学にもよりますが、研修等を受けないで最初から現地大学の授業を履修したいという場合、GPA(評定平均のこと。4.0が満点)で3.0以上は必要ですね。また留学先の大学が要求するTOEFLのスコアも満たす必要があります。

(国際教養学部と他の早稲田大学の他の大学とで、選考の違いはありますか?)

そうですね、国際教養学部は全員が留学する前提で、英語の授業もしっかりあるので、面接なしで書類だけで通るケースが多いようです。一方他学部から留学する場合は面接が課せられるケースが多いようです。

ただし国際教養学部から留学する場合でも、一部のレベルの高い大学、例えばコロンビア大学などは、独自の面接と筆記試験があるとも聞きました。

(ご自身はどの大学に留学を予定されていますか?)

ロサンゼルスの大学への留学を予定しています。こちらは語学研修も含まれていて、サポートが充実しているのが魅力的でした。

また、最初の3ヶ月は学内の寮に入る予定です。

(留学は基本的に2年生ですか?)

そうですね、自分の場合2年の6月-3年の6月、というイメージでしょうか。

2年の後期と3年の前期というイメージです。
その他にも3年の前期、後期、2年の前期、後期に留学するケースもあるようです。

(就活が3年後期からなので4年で卒業できそうですね。)

基本的にはそうですね。
国際教養学部の入学して思ったのは、1年生にとってはすぐ上の学年が全然いないという印象でした(笑)2年に留学に行く学生が多いですので。

(早稲田大学国際教養学部に来ている留学生も多いのですか?)

学部には200人くらいは留学生がいるらしいです。
早稲田全体では千人単位で留学生がいます。

(それだけいると学内での留学生との交流もありそうですかね?)

いや、普通に過ごしていると正直あまり留学生との交流はないですね。
早稲田大学自体が本当に大きな組織ですので。

学内で積極的に留学生と交流したい人は、ICC(国際コミュニティセンター)などを利用するといいみたいです。

(なるほど。その他留学準備に関して後続の受験生にアドバイスなどはありますか?)

そうですね。とにかく早めに準備することですね。早稲田大学留学センターというのがありますので、そちらに各種資料が揃っています。先に留学した先輩方のレポートも閲覧できますので、とても参考になりますよ。留学先のイメージなどもよく分かると思います。