<お名前>
しゅるしゅる
<プロフィール>
高校は名前は伏せますが、県のトップより少し下くらいの高校でした。関東です。
塾は栄光ゼミナールnavioに通っていました。
部活は料理部で週に2回のゆるい部活でしたが、3年生の夏まではずっと遊んでばかりいたので実際に勉強を始めたのは引退後です。
<受験形態・合格年度>
合格年度 = 2016
一般入試
<予想得点>
国語得点 = 8割弱
選択得点 = 8割弱
英語得点 = 6割強
<併願校>
早稲田大学教育学部英語英文学科
早稲田大学政治経済学部国際政治経済学科
早稲田大学社会科学部社会科学科
立教大学観光学部観光学科
明治大学国際日本学部国際日本学科
東京女子大学現代教養学部英語英文文化学科
<SILSを受験するまでのいきさつ>
最初にSILSを知ったのは高校2年生の時に行ったオープンキャンパスでもらったパンフレットでした。当時の私は海外に興味がなかったため、なんとなくパラパラとパンフレットを読んで「英語で授業をする学部があるのか、すごいな」と他人事のように考えていました。
SILSに入りたいと思ったきっかけは、ある漫画でした。名前は伏せますが、様々な国の個性を可愛い絵柄で面白おかしく描いた漫画(心当たりのある方もいると思います)で、海外に興味を持つようになりました。色々な国の人たちと話してみたい。そのためにはどうすればいいか。アメリカの大学にはたくさんの国の人たちが留学しています。私もアメリカの大学に留学すれば色々な国の人たちと話せると思いました。そのときにSILSに通う先輩から「SILSは海外留学が必修だから、1年間海外留学しても4年で卒業出来るよ」と教えてもらいました。これだ! と思った私はSILSを目指すことにしました。英語で授業をするという点は不安ではありましたが「まあ入ってみればなんとかなるだろう」という楽観的思考で受験を決めました。
<SILSへの期待>
海外から来た留学生とたくさん話して、その国の文化などについて詳しく知りたいです。留学生と仲良くなりやすい雰囲気だと嬉しいです。
-入試対策-
<現代文>
SILSの現代文は、傾向が本当に掴みづらいです。私が受験した年は評論文が2題出ましたが、ある年は小説1題と随筆1題だったりします。評論か小説か随筆、どれかに特化した勉強は避けるべきだと思います。
しかし、長く海外にいた帰国子女にも解きやすいレベルの現代文を意識しているのか、早稲田の他の学部の現代文よりは比較的簡単です。解答の根拠も見つけやすいです。傾向が掴めないからといって恐れずに冷静に根拠を見つけて解答することが大切です。
評論文は、要旨に線を引いて読むことにしていました。線を引くと問題に解答する際に根拠となりやすい要旨がハッキリ見えます。また、抽象度の高い問題文でも、大事なところを意識して線を引くことで「要はこういうことが言いたいのだな」ということが頭の中で整理されます。要旨のサインとしては、
(1)逆接の後ろ(しかし、だが など)
(2)具体例の直前・後
などが挙げられます。他にもサインはありますが特に意識するべきはこの2つだと思います。余計な情報を捨てて要旨だけを理解することが評論の全体像理解に必要です。
小説は、登場人物の感情やそれを暗示するものに線を引いて読みました。単に「悲しかった」や「楽しかった」というものだけではなく、例えば雨が降っている描写があればマイナスイメージの、雨が上がる描写があればプラスイメージの感情が暗示されるので、そういった描写にも線を引きました。
また、時間の経過の描写があったときはその描写の前と後ろで大きく区切りました。時間の経過の描写があった時点でその描写の前の文の問題を解きます。
随筆は、特別な対策はしませんでした。評論と小説の解き方が身に付けば同じ方法で対応できるからです。評論のように筆者がどんなことに重きをおいているのかに線を引きながら読み、その論点に対し筆者がどのような感情を持っているのかに線を引けば、全体像が掴めます。
<古文>
古文も現代文と同じく、早稲田の他の学部に比べて簡単です。文法知識と最低限の古文単語を身につけていれば満点が狙えると思います。
私は文法も古文単語も荻野文子先生のマドンナシリーズ(学研)のものを使いました。私は夏休みまで本当に古文が苦手でした。文法知識が全く身についていなかったからです。夏休みまで全く勉強しない子だったので、まず勉強をやる気が起きず、珍しくやる気がでても学校で購入した文法書は読んでいてもスルスルと頭から抜けていき結局またやる気が無くなるというサイクルでした。しかし先生に勧められたマドンナシリーズの文法書を購入してみたところ、挿絵が可愛らしく、語り口も軽快で非常に読みやすく、3日ほどで楽しんで読破してしまいました。その後すぐにマドンナ古文単語を購入し、夏休みの間に繰り返し学習しました。こちらも可愛い挿絵がついていて、それぞれの単語の語源や覚え方を楽しく解説してくれています。文法知識や語彙がついていないがやる気が起きないという人に本当にお勧めです。
<日本史>
私は日本史選択でした。「SILSは英語だけ出来ればいい」という話をよく聞きますが、それは違います。SILSの日本史は早稲田の他の学部と同じくらい難しく、現役で正解するのはほとんど不可能だと思われるような重箱の隅をつつくような問題もみられます。それでも英語の難易度が非常に高いため、国語と選択科目で得点を稼がなければならないのです。しかし日本史や世界史の良いところは、クイズ感覚で楽しんで学習できるということです。歴史の流れを全く掴めていないときは歴史科目への苦手意識が強いと思いますが、流れさえ掴めればすぐに楽しくなります。
Z会の「実力をつける日本史100題」という問題集は、頻出の問題を解きながら原始時代から現代まで、またそれぞれのテーマ史ごとの学習が可能です。私はこの問題集を4周しました。1周目では時代の大まかな流れを確認し、2週目では特に頻出のところを間違えないように意識しながら解き、3周目では全ての問題を正答するつもりで解き、4周目で3周目でできなかったところを意識しながら解きました。4周もすれば日本史の流れがそらで言えるようになります。たくさんの人に解かれている問題集を誰よりも解くことが合格へのルートです。根気の必要な学習ですが楽しんでやりましょう。
<英語リーディング>
SILSのリーディングは非常に文章量か多いです。また85分でリーディングとライティングをこなさなければならないため、実質60分程度という非常に短い時間で読みきらなければなりません。しかし、量は多いものの文章自体の難易度はさほど高くはありません。また文法問題はほとんどなく読解問題がメインとなります。いかに速く情報を処理して問題に解答するか、速読力が鍵になります。
SILSほどの量のある問題はなかなかありません。過去問の量も限られているので、問題をたくさん解いて速読力をつけるというのは残念ながら難しいです。
なので私は英字新聞を使いました。英字新聞は文章量も申し分なくあり、高校生レベルの英語力でも充分読める難易度です。スマホのアプリに英字新聞を無料で読めるものがあるので、私はそれを利用しました。例えば通学の時間に「学校の最寄駅に着くまでにこの記事を読み切る」という風に、時間制限を設けて読むことで速読力をつけることができました。また速読力のみならず、例えば環境問題についての記事を読めば環境問題の、人口爆発についての記事を読めば人口爆発の知識をつけることができます。英語の頻出テーマについての知識をつけることでSILSのみならず他の学部の英語への対策もできるのです。
<英語ライティング>
私の学校では英語でディベートをしたりエッセイを書いたりする授業があり、ライティングには慣れていたので特別の対策はしませんでした。
SILSの問題では、1つの文(例えば「13歳以下のスマホの使用を禁止するべきだ」など)に対する賛否及びその理由を書く問題が多いです。過去にはグラフに書かれたものを英語でまとめるなどの問題が出されたことがあります。傾向が変わることはよくあるので、落ち着いて対応できるように普段から英語を書く習慣をつけることが大切だと思います。また細かい傾向の変化に気付けるように問題文はきちんと読みましょう。
私はいつも、まずどんなことを書くのか日本語で大まかにメモをとります。最初から英語でしっかり書くことにこだわると時間を取られてしまうので、日本語で、大まかで大丈夫です。その流れを解答用紙に英語で書いていきます。その際に気をつけるのが、基本的な文法です。三人称単数現在なのに動詞にsを付け忘れたり、主語が複数系なのに動詞がisだったりするとおそらく減点されます(「おそらく」というのはSILSでは採点基準が明らかにされていないためハッキリとは分からないからです。あまりにも明らかな間違いなので減点されると思われます)。このような基本的な文法でも、書いているときはなぜかスッポリ抜けてしまうことが多いです。1度文章を書き終わったら主語が三人称単数現在のとき動詞や主語が複数系のときのbe動詞などを必ず確認しましょう。
<英語リスニング>
リスニング対策には、NHKの「ラジオ英会話」のストリーミングを利用しました。スマホで簡単にアクセスできます。ラジオ英会話はリスニング力が付くのはもちろんですが、聞いていて楽しいので受験勉強の合間の癒しにもなります。私は日本史の勉強に疲れたときにラジオ英会話を聞くなどしていました。面白いので無理なく毎日続けて聞けると思います。
<その他受験に関するアドバイス>
SILSはリスニング込の試験なので他の学部よりも試験時間が長いです。頭を使う試験なので結構お腹が空きます。SOYJOYのような小腹を満たせるものを持っていくことをお勧めします。
<最後に一言>
私は初めて過去問を解いたとき、英語のリーディングを時間内に終わらせるのにいっぱいいっぱいでライティングが全く書けませんでした。英語は得意な方だと思っていたので、とてもショックを受けました。あなたも過去問を解いてみて希望を打ち砕かれるかもしれません。でも、他のライバルだってみんな打ち砕かれています。そこで踏ん張って、絶対に解ききってやろう、絶対に受かろうと思えた人は、ほんの数ヶ月で予想もしないほど伸びます。諦めた人間は限界を自分で作った人間です。諦めない人間に限界はありません。希望と野心を持ち続けてください。